
「セクシー男優になる為の方法とは、、、。」
いったいどこでどうすればAV男優たる職業に辿りつけるのだろうか?
三行広告で思わず躓き、次の方法を模索していた。
特にコネクションも無い俺は、出来る限りの情報を集める以外方法がなかった。
先ずはエロ雑誌から、当時勢いがあった
- 素人投稿系
- 新作AVを中心に、専門家が評価している月刊誌
- 臨場感溢れるマニア系専門誌
- 同性愛者向けの専門誌
の中で、何冊かチョイスして募集記事が載っていないか隈なくチェックしてみることにした。
(※イメージです)
何時ぞやの三行広告の募集よりは、断然信憑性があるだろう。
するとバイブやローターSMグッズ販売広告に紛れて
「アダルト現場エキストラ募集!」
の文字を見つけた。
「よし!ついに見つけ。。。ん?」
…AV現場にエキストラって?
ピンとこなかったが、記載されていた電話番号に連絡してみた。
すると、どうやらパンツ脱ぐわけでも無く
ただ「突っ立っているだけだ」と言うのだ。
…ますますわからない!
突っ立っているだけ??
それってエロ??
電話口で受けた説明内容は、あらかたこんな感じだ。
- 拘束時間は、2時間~4時間。
- 遠出した場合の交通費は支給。
- 集合は東京駅八重洲口。
- 気になるバイト代は、日給で1万円!
- だが税金手数料引いて、手取り8000円。
- 集合時間厳守で、当日免許証などの身分証明書と領収書などを持参して下さい。
なるほどなるほど、一通りの説明を受けた、、、
ん?あれ??
いや、、、、いやいやいや、
内容の説明聞いてないよぉ~~
でも、突っ立ってるだけと言うし。
お金貰って、AV現場を見学出来るなら美味しいか!
そんな安易な考えで、初AVエキストラデビューを迎える事となりました。
(大袈裟な~~)
当日の俺は、朝からソワソワしていた。
エキストラと言えど、画像に映るわけだし、、
何を着て行こうかと。
説明では
「なるべく目立たない格好して下さいね!顔が映って困るのであれば、マスクやサングラス持参でお願いします。」
と言われていたのだが。。。
俺は目立つ!
いや、目立ってナンボ!
当時の俺ときたら、渋谷、六本木のクラブに毎日出入りしていた派手ないでたち。
すなわちギャル男ってヤツだった。
流行りの最先端ギャルのバイブル
雑誌【egg】にも何度かクラブ画像で載ったことがある輩であった。
真っ黒に日焼けした
ギャル男のエキストラが
目立たないわけなどない!
バッチリ髪を立てて、
原色チョベリグ~~(死語)
俺は待ち合わせの場所へと向かった。
東京駅八重洲中央口を出ずに、カレー屋の前に集合。
到着したら、携帯に連絡するようにと。
5分前に到着~
我ながら時間通り!
大人の流儀よ~\アッパレ/
するとそこにはマスクやらサングラス帽子など被った怪しい連中がたむろしていた。
十数人?いや、20人はいるかな。
異様な雰囲気ではある。そこに場違いなギャル男が一匹紛れ込んだと言ったところだろうか、、、。
とりあえず携帯で連絡を。
trr.. trr..
「はい!もしもし!」
その人物は、わりと目の前に居た。
変なハットを被ってヨレたトレーナー姿の彼は年の頃二十代中くらい?
「エキストラ募集でお願いした◯◯さんですか?」
そう言うと
「その格好、、、ちょっと、、、監督ーー!」
向こうで談笑していた中年の大柄短髪男が、こっちに向かって来た。
きっと彼が監督なのだろう。
「彼エキストラ?すげー派手だなぁー面白いじゃん!
こんな感じのギャル男も電車乗るよな?
じゃあ、よろしく頼むよ!」
そう言うと向こうへ消えて行った。
…電車??
何??
何するの??
どーなっちゃうの??
そこは東京駅八重洲中央口の改札出ないで、カレー屋の前!!!
つづく