
倫理上は18禁!
しかし
エロは二の次
コスプレによるフェチ映像。
そんなヒーロー物に特化したメーカーがあった。
以前『ドラマ物は、とにかく台本が厚くて時間がかかる。』
と言う話をしたことがあるが、更にその上を行く企画物。
まさにそれこそが、
えっ?
それってエロ?
そう思うのも仕方ない。
しかしながら、それなりの需要があり
新作を出せば、必ず一定数の売り上げが見込めるのだ。
当時、VHSのエロビデオが6000円位で購入出来たものだが、
戦隊ヒロイン物は1万円〜1万5千円で販売されていた。
そんな特殊なメーカーで、専属男優を5年間務めていた先輩男優から突然の誘いだった。
先輩は月間にして15日間くらいは現場が入り、専属契約を受けていた。
それは、願っても無いことではないか。
その頃の俺のスケジュールと言えば
汁男優から男優に昇格したばかりで、月の半分も予定が埋まらない状況だった。
彼に入れ替わり、レギュラーに選ばれたなら、、、毎月のスケジュール表が少しずつ埋まってゆく。
素晴らしい!
レギュラーを獲得する為なら、拘束時間が長いとか特殊な内容だとか、贅沢なことは言ってられない。
彼は、その頃既に45歳を迎えようとしていた。
体力的に朝方までかかる撮影は、流石に厳しいと言う。
現役でいることはともかく、過酷な現場からは退く年齢であるのかも知れない、、、。
そんな卒業を希望する彼の代わりに、俺は初現場へと向かうことになった。
場所は、山手線某駅から歩いて10分
メーカー独自に自社スタジオビルを構えていた。
1階から5階まで、それぞれのフロアーがスタジオとしてのセットになっている。
5階フロアーは全て会社の事務所となり、編集作業から販売促進、営業など行われていた。
呼ばれていたのは2階フロアーである。
朝の9時入りという事で、久しぶりに満員電車に揺られた。
「TAKA君?スチール終わったら、皆んなに紹介するから座って待ってて!」
パッケージ撮影が始まっていた。
当時はまだVHSの時代。主演女優の写真撮影は重要だ。
本来ならセクシーな下着姿であったり、裸にオイルを塗って艶かしく魅せる演出だったりする。
しかし、
このメーカーは違う!
ピタッとした戦闘服の様なヒーロー衣装にヘルメットを被っていた。
ポーズも、レザーガンを構えたり
ファイティングポーズ。
露出は、ほとんどない。
さすがに驚きの色を隠せなかった、、、。
出演者、スタッフの紹介もまた変わっていた。
特撮怪獣物で、中に入り活躍してきた〇井さん。タテ(アクション)を教えると言うのだ。
変身ヒーロー物で、主人公に扮していたAさん。激しいアクション担当である。
普段は舞台役者をやっている演技派のBさん。セリフを喋らせたら天下一品。
、、、、、、?
これエロ??
そして監督のSさん
40代中ぐらいであろうか
金髪坊主頭に髭、大柄で低い声が特徴的。
一見強面ではあるが、特撮にこだわりを持った人物。
「早速だけど、TAKA君にはこれを着てもらいたい」
衣装?
重たくて大きい?
背中にチャック?
着ぐるみじゃん!!!!
しかも怪人???
何?何?何?
「これ、俺が提案した怪人!スリムにオーダーしちゃって、誰も着れなかったのよー!君なら着れそうだね。」
当時の俺は
174センチの身長に、体重が55キロでかなりの細身だった。
思いの外フィットしたのだ!
「TAKA君には、シーン10捕われたヒロインを凌辱する怪人をやってもらうよ。」
筋書きはこうだ。。
、、、、、、
シーン10
手足を拘束されたヒロイン。
特殊な薬を局部に注入され、精神崩壊がはじまる。
めくるめく欲求が身体を蝕み、自ら怪人のチ〇コを求め快楽に落ちてゆく。
いずれ怪人の子供を出産するために胎内受精されるのであった、、、。
、、、、、、
えっ、チ〇コ??
着ぐるみだぞ!!
ん??
股間にボタンが、、、?
外したら、、、
チンが、、、出たーー!!!
自分で言うのも何だが怪獣っぽく無いし、何の変哲もない
ベーシックなチ◯コですが?
Simple is タダのOCHINPOですけどー!
この姿でヤルの???
しかもフルマスクで???
息が、、、、
酸欠で死ぬわ!!!!
先輩の言っていた試練とはこれか!
暑くて、苦しくて、よく見えない中で勃起させて入れる難しさ。
しかも、ヒロインは股間のタイツ部分に穴が開けられ、局部VS局部のせめぎ合いとなる。
うーん、、、
果たして、こんなことが出来るだろうか?
「あっ!それとねTAKA君!言い忘れたけどアテレコで怪獣の鳴き声を入れるから、
声は一切出さないでね!」
監督が更に追い討ちをかける。
もう
ヌケねぇよ
これで、、、
とんでもない逆境を迎えていた。
、、、、しかし
汁男優時代には、もっともっと大変な場面を経験していたではないかー
思い出せ!
思い出すんだ!!
食ザーメンに比べたら、行為があるだけマシじゃないか?
俺なら出来る!
やればできる!!!
(ティモンディ)
あの時の俺とは違っていた。
諦めたら負け!
そう!
逆境に打ち勝ち、プロとしてやり遂げるのだ。
着ぐるみの中、汗にまみれ
体感温度は、40度をゆうに超えていた
気が遠くなる中で俺は
腰を振り続ける
そう
俺は、人間では無くて怪獣なのだ、、、
朦朧とした意識の中で
「カァーーーーット!!」
響いていた、、、、。
この日を境に、俺は
そして、その試練こそが
後の男優人生の中で大きな糧となっていったのだった。
今度こそ
めでたし
めでたし
おわり
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【次回予告!】
TAKAの次なる現場は?
いったい何!?
待合室に入ったけれど、どれだけ待っても呼ばれない。
連日の撮影疲れもあって眠りこけてしまうTAKA。
起きてみたら、
えっ!こんな時間!!
監督vsTAKA!?
いったい何が起きたの!?
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次回
5/28 金曜日19時を
乞うご期待!!